チッコーネ

運命の饗宴のチッコーネのレビュー・感想・評価

運命の饗宴(1942年製作の映画)
2.7
全5話からなるオムニバス映画で、マクガフィンは紳士用夜会服。

■1話…演者が最も豪華で、リタ・ヘイワースは全盛期。シグネチュアなヘアスタイルが楽しめるほか、ディスコ時代に流行ったジャンプスーツの原型のような布使いのドレスも、印象的。シャルル・ボワイエ演じる舞台役者が袖から楽屋まで戻る過程をワンカットで捉えられるセットが大掛かり。また邸宅敷地内の東屋セットは、ノワール風照明も相俟っても印象的。

■2話…ブロンドの印象が強いジンジャー・ロジャースが、赤毛?という設定で見事なビクトリー・ロール。コメディセンスが今観ると助長で退屈。

■3話…個人的にあまり出演作を観ていないが、実績ある俳優のチャールズ・ロートンが売れない音楽家を熱演。しかし焦らしのカットバック多様にはイライラさせられる。100名以上集めたエキストラをフル活用する演出は豪華。

■4話…エドワード・G・ロビンソンの哀愁中年男ぶりが炸裂、敵役にジョージ・サンダース登場。

■5話…フィナーレは意外にも黒人コミニュティが舞台で、エセル・ウォーターズ登場。そうした采配はフランス出身の監督ならではか。