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灰とダイヤモンドのadeamのレビュー・感想・評価

灰とダイヤモンド(1957年製作の映画)
2.0
アンジェイ・ワイダの監督三作目にして抵抗三部作の最終作。
ナチスドイツ降伏直後のポーランドで反ソビエトの工作員として暗殺任務を請け負うも、人違いをしてしまった男が辿る末路を描く物語です。
名作と名高い作品ですが、地味さが否めないワイダの前2作に比べドラマチックであるのは確かなものの、あまりハマれず残念でした。
比喩的な意味でなく、本当に無意味な殺しに始まり、無意味な殺しに終わる物語が訴える虚しさや、花火の場面から有名なラストシーンに至る流れの美しさは素晴らしいです。
しかし中盤はだいぶ間延びした印象でしたし、主人公が個人的な想いでなく、主義のために身を捧げることの説得力を感じられず、社会背景ありきに思てしまいました。
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