このレビューはネタバレを含みます
抵抗3部作見た。どれも抵抗の先に逃げ場は無かった。不遇なポーランドの運命をまざまざと見せつけられた。
中でも最後の今作は、演出演技美術脚本etc.全てに磨きがかかっていて白眉の出来。ポーランド映画史上重要と呼ばれるだけある。地下水道や世代にあった迫り来る恐怖や緊張感もありながら、終戦の知らせに浮かれる周囲の人々との対称性などもあり全方位によかった。
ドイツの次はソ連の息がかかる。世界大戦は終わったけど国はまだ元通りじゃない
シュチューカもマチェクもそれぞれの大義のために戦っている。シュチューカがすごく悪役かといえばそういう訳でもない。それにマチェクはゲリラ兵として誤って人を殺してしまっているし、暴力で解決を図ろうとしているわけだからこっちの方がよっぽど冷静さを欠いている。
でもとにかく二人とも故郷の平和という同じ正義を目指している。だからこそ、国民が共通の敵に向かっている対戦中は、彼らにとって良かった気がするのだろう。
銃声に釣られるように打ち上がる花火、シーツに滲む血など、終盤にかけてとにかく演出が洗練されて目を離せなくなる
