犬のロボット

灰とダイヤモンドの犬のロボットのネタバレレビュー・内容・結末

灰とダイヤモンド(1957年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

凄く好きな映画。特にマチェクとシュチューカが共に戦場で自分と友人の2人だけ生き残った(マチェクはワルシャワ蜂起、シュチューカはスペイン内戦)という共通点があり、同じ性質を持った存在のように描かれていた。暗殺対象のシュチューカとの同一性が、この先のマチェクの死の運命を暗示していたように思える。そして、ラストの赤子のように泣きながら散っていくマチェクの姿には心が打たれた。
他にも、間違えて罪のない人を殺してしまった場面ではマリア像が、クリスチーナと将来の話をする場面ではキリストの像が映し出させるのは彼が後に受ける罰としての死を想起させていて凄く印象的だった。
また、付属のブックレットにはこの映画がギリシャ神話的な父殺しの物語としても観ることができるということが書いてあって凄く腑に落ちたので、次に観る時はその点をより注意深く観たい。
犬のロボット

犬のロボット