美月

雷桜の美月のレビュー・感想・評価

雷桜(2010年製作の映画)
2.2

120分超えの作品の割に中身のないもっさりした映画。
主軸になりそうな要素がいくつもあるのに、そのどれもに碌な説明がなく中途半端で先に進むから結果的にひとつの映画として薄っぺらな印象を受けます。
恋愛映画ですが、主演の2人がなぜ恋に落ちたのか最後まで腑に落ちないまま作品が終わります。

この作品が時代劇ベースでつくられてる意味はあったのでしょうか。
身分差の悲恋っていうテーマのための演出なのかもしれませんが、何か色々残念です。
主演の岡田将生さんは徳川家の若殿という設定ですが、そこら辺の説得力が皆無なんですよね。
刀を振るうシーンも本当に振り回しているだけというか…。
作品の中でこの殿様はうつけのバカ殿という設定なので、そこら辺の演出なのかもしれませんが。
そうじゃなくても作品全体的に岡田さんのお芝居がこの映画の時代劇設定の邪魔だった感があります。
あとは小出恵介さん。
彼の顔は単純に時代劇向きの顔じゃないと思う(∵)

反対に蒼井優さんのお芝居には好感がもてました。
全力で役を全うしようとしているのが観ていて伝わり気持ちが良かった。


もっさりした映画ですが、それでも最後まで鑑賞に耐えたのは、画面に映るものが綺麗だったから。
風景ももちろんですが、主演の岡田将生さんの綺麗なお顔。
先程お芝居を酷評しましたが、顔の綺麗さは文句のつけようがありません。

もともと私もこの作品を観ようと思ったのは岡田将生さんきっかけで。
『重力ピエロ』でその綺麗なお顔にハマってから、他の出演作をチェックするようになりこの映画に辿り着きました。

というわけで、純粋な岡田将生ファンの気持ちを呼び起こせば、この映画は目の保養的な意味で100点満点なんですよねぇ。


うーん難しい。自分でもレビューを書いててよく分からなくなってきました(^^;)
硬派な映画好きには大顰蹙。
少女漫画好きには大満足、大感涙。
作品に何を求めるかでどっちにも転ぶ映画だったように思います。
美月

美月