HAYATO

蒲田行進曲のHAYATOのレビュー・感想・評価

蒲田行進曲(1982年製作の映画)
3.8
2023年459本目
『バトル・ロワイアル』の深作欣二監督作
京都の撮影所を舞台に、破天荒な時代劇スターと彼を慕う大部屋俳優の奇妙な関係性と、2人の間で揺れ動く落ち目の女優の姿を描いた人情喜劇。
良くも悪くも昭和的な作品であり、エネルギッシュで勢いのあった古き良き日本映画界を存分に体感できる一方で、花形スターの銀四郎が妊娠した恋人の女優・小夏を子分のヤスに押しつけ結婚させてしまう展開や、登場人物が男尊女卑的な振る舞いをする場面など、今やったらめっちゃ炎上しそうな表現も散見される。
スピード感と熱量がハンパなく、独特なセリフ回しと大袈裟な演技はどこか演劇っぽさがあり、破天荒な作風にすごくマッチしている。
「戸籍は屁よりも劣るのか」っていうセリフおもろすぎる。
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』の階段落ちも驚愕したけど、命懸けて挑んだヤスの階段落ちはそれに匹敵するくらいカッコよかった。
一度聞いたら耳から離れない有名なテーマ曲が秀逸。
まさかのラストには驚いたけど、映画作りへの愛情が伝わってきて心温まった。
今なお活躍を続ける松坂慶子さん、風間杜夫さん、平田満さんの若かりし頃の見事な演技を堪能できました。
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