ブタブタ

狂い咲きサンダーロードのブタブタのネタバレレビュー・内容・結末

狂い咲きサンダーロード(1980年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

「地獄まで咲け鋼鉄の夢」のコピーの通り、まさに仁さん(山田辰夫)が地獄まで突っ走る、粗削りな異様なハイテンションとスピード感が全編に流れる、石井聰亙(岳龍)監督長編第2作にして最高傑作だと思います。
「百姓~!!」と言う仁さんの甲高い罵声。
周りに迎合すること無くあくまでも「己」を貫き通す仁さんは男の中の男。
その為に仲間に裏切られリンチを受け片手片脚を切り落とされ壮絶な復讐劇の幕が上がる。
全身黒ずくめのヘルメット、ジャンプスーツ、鉤爪の義手を装着し最後の戦いに挑む姿のカッコよさは最高にして最凶のアンチヒーロー。
バズーカ、ショットガン、ダイナマイトで完全武装し暴走族・警察・右翼全てを敵に回してのクライマックスの戦闘、銃撃戦と大乱戦と大爆発。

戦いが終わり「そんな体で乗れんのかよ」の言葉にニヤリと笑いブレーキの壊れたバイクに自分を固定し走り去る仁さん。
マシンと一体化、己自身が一体のマシンとなって去って行く。
仁さんはマシンになり風になり伝説となった。

狂い咲き、そして散る。
一瞬だけ強烈な火花を放ちスパークし光り輝き爆音の彼方に消えた、そんな映画。
百姓~!!
ブタブタ

ブタブタ