Polly

東京暮色のPollyのレビュー・感想・評価

東京暮色(1957年製作の映画)
4.0
孝子が家庭に戻る時の「やっていきます。やってけなくても、やってかなきゃならないと思います」という言葉が印象に残っている。家庭・家族は自然と形成されるのではなく、強い意志を持ってやっていかないと成り立たないもの。北海道に発つ時に家族の見送りを期待している母親が心底憎らしかった。孝子は結局行かなかったけど自分ならどうするかな。憎らしいけど行ってしまうかもしれない。憎らしいのだから行くかもしれない。
明子は確かに不幸だったけど、残された人たちが一番つらい。それでも生きていかねばならない。少し前向きに映る終わり方が寂しさを増幅させる。

あとは沼田の「子より孫がかわいいのは嘘。愛は隔世遺伝しない」みたいな話も記憶に残ってる。これは自分の祖父母を見ていて思うこと。
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