サマータイムブルース

黒い家のサマータイムブルースのレビュー・感想・評価

黒い家(1999年製作の映画)
3.5
森田芳光監督作品初鑑賞です
貴志祐介さんの原作小説も未読です

ホラーだと思って見始めたら、サイコスリラー寄りな作品でした
最近ではこういうのもホラーに属するのか
一番ホラーっぽく感じたのはあの、海水浴場でオイル塗ってるシーンかな

キャストが好みの俳優さん揃いなので、それだけでテンション爆上がり
1999年の作品だけあってみんな若い!!
内野聖陽さんも、大竹しのぶさんも、みんな若かった!!
しかし、石橋蓮司さんだけはいつ見てももおっさんな気がする
おっさんのまま生まれてきたとか
いや、大好きな俳優さんなんですけどね
今回はコミカル担当でした

昔の作品見ると、つい色々、時代考証してしまう
例えば、走ってる車の車種とか、ポケベルかガラケーかスマホかとか、パソコンはMacか、DOS/VかWindowsか、あと、ファッションや、メイク、髪型とか、無意識にチェックしてしまいます

これ、もっと、おどろおどろしいのかと思ったら、結構コミカルで見やすかったです
序盤は割と退屈
後半にかけて面白くなってきます

内容は、保健金殺人事件のお話
和歌山毒物カレー事件の一年前になるらしい
保険会社の内情とかあまり詳しくないので、顧客の対応マニュアルとかいろいろ知れて、興味深かったです、あんな感じなのね
舞台が東京や大阪でなく、石川県という設定も良き

やっぱああいう会社は潰し屋みたいのが本当にいるんだな
いや、多分いるよね、いるに違いない、ヤクザぽいの
潰し屋役の小林薫さん、ちょい役だったけど、相変わらず色っぽくて、カッコ良かった

西村雅彦さんもなんか常にプルプル震えてて、コミカルだけど、サイコぽかった
あの、ジ、ジ、ジて音は何?
西村雅彦さんが緑で、大竹しのぶさんが黄色なのは何か意図があるのかしら
洋服も黄色、プロボウラー並みの腕前のボーリングの色も黄色、家の周りの向日葵も黄色

大竹しのぶさんは死んだ魚のような目が怖かったです
とても熱演していたと思います
今までの彼女の役とは180度違ってて、女優魂みたいのを感じました

しかしあれだけ保険会社に保険金の催促に行ったら、絶対疑われるよね
全く気にしていないところが凄い

小学生時代に書いた作文が、謎解きのポイントになっていたけれど、あれだけで、そんな心理学的なことがわかるものなのかな
まあ、映画なので端折ったとか
あの心理学の教授もちょっと変人に見えました
てか、内野聖陽と、その彼女以外はまともな人がいない気がする(笑)

あと、あの家怖い
拷問部屋とか、次々と死◯が出てきたり、アメリカとかではたまにそんなのがニュースになったりするけど

懐中電灯一つで、恋人の恵を探すシーンは、「羊たちの沈黙」で、ジョディ・フォスターさんが犯人の家を捜索するシーンを彷彿とさせて、すごく緊張しました
電動バイブがウィンウィンいってるのがシュール!!

最後、真犯人が分かって、一件落着、しかし犯人は行方不明、そして、残り時間30分!!
いや、コレ、また絶対何かあるやん、と思ったら案の定でした
期待を裏切らない

保険契約の成績優秀者の中年女性・高倉嘉子から若槻(内野聖陽さん)に会いたいというテレビ電話がかかってきます
よく見ると左に黄色が写り込んでいる
怖っ!!
彼女も◯されたんだろうなあ
警備員さんもお気の毒でした

m-floてあんな昔から活動してたのね、もっと最近のバンドかと思ってました

「しぶき、たてすぎ」や最後は有名な「乳しゃぶれー」も堪能できたし、とても満足しました
ボディダブルだったのが少し残念