月うさぎ

トイ・ストーリー2の月うさぎのレビュー・感想・評価

トイ・ストーリー2(1999年製作の映画)
4.4
カウボーイのウッディと宇宙の戦士バズ・ライトイヤーの二人のおもちゃ達の友情と、人形の生きる道を描いた秀作アニメ―ション。

ウッディがヴィンテージの人形だったために、おもちゃ屋のアルにさらわれてしまいます。
日本のおもちゃ博物館に売り飛ばそうという計画でした。
「トイ・ストーリー1」で、ウッディに助けられたと感じているバズは、今度は自分たちが彼を助けるべきだと仲間と共に救出に赴きます。
一方ウッディは、いずれは最愛の友アンディも大人になるという事実を突き付けられ愕然とするのでした。

愉快なおもちゃ達の珍道中とウッディの出生秘話(?というのかな)が並行して進みます。
おもちゃが生き生きと動き回るだけで子どもの目は輝くはず。

私はトイストーリー2を1より先に観てしまったので、2の印象のほうが断然強かったし、実際に2の方が好きです。
しかし1-2を続けてみると物語的なつながりもあり、ギャグも1を受けたものになっていることに気づいたり、順番に観た方がよりわかりやすく楽しみも増えるのだなと思いました。

この話はむしろ、昔子供だった大人たちにこそずっしりこたえる映画です。
自分が子供だった時、あれほど大事だったおもちゃたちはどうなった?
そして日本のオタクたちによるおもちゃのお宝化。(ちょこっと耳が痛いです)
「ガラスケースの向こうから子供を眺めるのかね?」バスは辛辣に言い放ちます。

モノに心があるっていうのは日本ではお馴染みの考え方で、その点で一歩リードしていると思っていたのですが、
なんか一本取られちゃったなって気がしました。
何であれ、モノを愛し大切にするというのは、この映画の基本ですね。

1話でウッディが言っていた台詞を、今度はバズが言います。
「おもちゃは子どもに遊ばれるためにある」

おもちゃたちは自らがおもちゃである道を選ぶのです。
たとえ永遠の命が保証されなくとも。
泣かせるぜ。
月うさぎ

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