ヤフー映画難民

トイ・ストーリー2のヤフー映画難民のレビュー・感想・評価

トイ・ストーリー2(1999年製作の映画)
3.9
自分の中では1作目がオリジナリティ溢れる設定と緻密なストーリー展開で完璧すぎたため、それと比べるとこの2作目はかなり落ちてしまう。

1作目の冒頭10分はおもちゃに感情移入させるというとんでもなく難しいことをサラッとやっていることに感激・尊敬したが、この2作目の冒頭はパロディーから始まっていて、個人的にはかなり残念。
また、しっかりしたキャラクター紹介の必要もないため、1秒も無駄にできないという精細さが感じられず、本題に入るまでどこか散漫な印象がある。

ストーリーは1作目は色々なイベントが起こり、それを解決する作戦が色々出てずっと楽かったが、2作目はどこか1本道な感じ。
主要メンバーしかほぼ出ていないのも寂しい。

ウッディの所に向かってる途中で車が事故を起こしてるし、防犯カメラとかでおもちゃが動いてることがバレてしまうのでは?
そうでなくとも、さすがに動きすぎな気はする。

あとは敵役だろうか。
1作目の隣の家に住む頭のイカれた悪ガキ・シドは敵役として最高にカリスマ性を感じるが、2作目のプロスペクターとアルに悪役としてのカリスマ性は感じられず、どこか平凡。
なぜ平凡かと言うと、彼らの欲望は理解できるし、一理あるからだ。
ここはひとつ、シドの爪の垢でも煎じて飲ませるべきだろう。
今思い返してもシドのセリフは全てが気持ち悪く、イカれていて最高だ。

エンディングのNGシーンは本編の余韻がなくなるのであまり好きではない。
特にポテトヘッドのネタはしつこく感じた。

逆に2作目で好きなシーンはウッディを修理してるシーン。
細かいところまでピカピカにしてくれてる感じがすごく良い。
かなりの癒しシーン。

この2作目はアニメーションとしてはレベルが上がっており超高水準なのだが、感情の起伏と葛藤の大きさが1作目を超えていないように感じるため、この点数。
1作目が強すぎて、どうしても比較した文章になってしまう。