matchypotter

スターシップ・トゥルーパーズ3のmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.0
久しぶりに観た。そうそう、リコ。大佐になった。

前作は何となく普通のSFモンスターパニックに成り下がってしまった感は否めないが、そこを超えての3作目は少しだけそこを巻き返した感じはある。

つまり、このシリーズの色としての“戦争プロパガンダ”。
バグ達との戦いを軍事的な戦争の士気高揚やバグの殺戮行為をやたらと正当化するような急進的な軍事国家的な思想。

前作以前で相手のバグ達もただの知能が低いクリーチャーの大群ではないことがわかってきたこの3作目でそのわかりやすく振り切った軍国主義のイズムを復活させる。

単純でかなり寄った思想だけど、だからこそこの異常で突拍子のない世界をそれなりに強引にまとめ上げられる力を感じる。

今回は閉鎖的な前線基地が恐るべき大群に襲われる。何やら影で大きな“力”を感じつつ、犠牲を払いながら何とか切り抜ける。
しかし、リコが戦犯扱いになり、仲間は散り散りになり、総司令官も不時着した星で彷徨うハメに。

そのバグがウヨウヨする星で彷徨う連中を救出すべく、戦犯扱いで絞首刑間際の男リコが難を逃れ再び最前線へ。

孤軍奮闘で救助船を探す総司令官御一行。
周りにバグがウロウロしているのに、なぜだかいきなり大群に襲われたりしない。
かなり最初の方からこの総司令官の行動や表情に違和感があるのだが、、、。

やたらとドンくさい奴が多かったり、イキがってる割に大群目の前にして日和ってしまう奴がワラワラいたり。

バグを駆逐して平和な世界にしたいだけなのに。
宗教が再興し始めたり、軍の組織の中での勢力争い的な政治があったり。

バグとの宇宙規模の戦いから多くの犠牲を生み出してきたことで、人類の中でも新たな競り合いと構図が芽生える。
ただ、どんな政治があろうと、人間同士で
鍔迫り合いを続けようと最前線の現場では熾烈で過酷な戦いがある。

予算の関係なのか、本作はその政治的人間的なドラマ要素がやや強いが、その分、まさかのバグとの知能戦にも発展する。

その光景がなかなかエグい感じだが、バグが人を洗脳したりして中かから侵食してる感じの方がエグい。

妙な宗教論争っぽい話にもなり、怖いのはバグなのか、人なのか、いよいよ混沌としてくる第3作目。

“ベヒモコイタル”、もはや何言ってるのかというレベルだが、百聞は一見にしかず。目の当たりにすれば何か色々飲み込まれる。

あっちの方が優れているようには思えないのだが、それが『スターシップ・トゥルーパーズ』。
最後の“Front Mission”感はテンション上がる。
そしてこの曲の妙なキャッチーさに逆になんか

そして、“トンデモ兵器”。人類の驕りが生んだ産物。
果たして、平和とは。

“Would you like to know more?”

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
TSUTAYA DISCAS運営の映画コミュニティサイト「Discover us」にて同アカウント名でコラムニストをさせて頂くことになりました。
https://community.discas.net/announcements/ib1wyncr43idknqm
別視点で色々映画について書いていこうと思います!ご興味ある方は是非お待ちしております!
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


F:2115
M:1886
matchypotter

matchypotter