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ゴースト・ドッグのyukoのレビュー・感想・評価

ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)
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ひとりの「古い」時代の人間がいなくなった物語。だけどあのとき白人に殺されるよりは、ゴーストドッグにとっては最も良い終わりだったのかもしれない。どう終わるかがとても大切なことなのだと彼はずっと思っているということをこの作品でずっと私たちはみせられてきたのだから。
武士道と彼の地のヒップホップ、あと復讐、その物語から私の知らない時代の日本をみること、それは国外からの目を通しているからとても新鮮に感じることができました。
ゴーストドッグとレイモンドは話す言語が違う。だけど不思議と意思疎通できていることを、字幕の言葉をたよりに私たちは知る。そんなふたりが一緒に過ごしている時間をみていると、言葉とは別なところでなんとなくいま繋がっているんだなって思える。彼と動物もきっとそうなんだと、これはほとんど自分の願望として思いました。
その人の感想が知りたくって、ごくたまに誰かに本を渡すことがあります。まだ私が読めていない「羅生門」を読んで、そんな誰かと感想を話したくなります。
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