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ゴースト・ドッグのnosのレビュー・感想・評価

ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)
3.6
葉隠をバイブルに武士道を貫く黒人の大男で凄腕の殺し屋ゴーストドッグの生き様を描く。

命の恩人であるマフィアの幹部ローイを主とした主従関係で殺しの依頼を受け続けてきたゴーストドッグ。
その伝達手段に伝書鳩を利用し、住処も隠す徹底ぶり。

古き侍道に精神を置きながら、武器を自分で改造し、車のセキュリティを破るテクノロジー、RZAのラップミュージックと用意周到な暗殺と言ったギャップが効果的。

ひょんな事から主であるローイが身を置くロートルマフィア集団に命を狙われ、仁義を尽くしながらも、マフィア決壊を決意し、実行に移す。

ロートルマフィアの老いぼれっぷりに笑いを誘う感じや、動物や子供を平等に扱うゴーストドッグの精神性、言葉の通じないアイスクリーム屋との友情。。
ジムジャームッシュらしからぬB級感をベースにした仁侠映画だが、ジムジャームッシュらしいオフビート感、友情の描き方を組み合わせたギャップをベースにした作り。

何とも言えないクセのある心地良さが後に残る。
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