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夜來香(イェライシャン)
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『夜來香(イェライシャン)』に投稿された感想・評価

Chisato

Chisatoの感想・評価

4.0
爆撃で離ればなれになり、生きているのかも分からない相手をずっと想い続けるなんて素敵すぎる。そして切な過ぎるラスト。涙なしでは観られませんでした。
「夜来香」は夜になると香りが強くなる花ですって。とても魅力的♥️この唄も良いですよね。
AOI

AOIの感想・評価

3.3
【1945年華北戦線で日本軍の敗色が濃くなる中、慰安婦の秋子は軍医の関と恋に落ちる】

李香蘭(山口淑子)さんのヒット曲『夜來香』
あの神がかったメロディに擬えた作品ということで、かなり期待値が上がったが、残念ながら、曲の世界観からはほど遠い内容だった

当時の早口で棒読みの台詞回しが目立つ中、亀山連吉役の河村黎吉さんの現代的な演技が印象的

戦後の文化や、暮らしぶりは興味深い

『夜来香(名古屋栄)』の餃子食べたい🥟
 U-NEXTで「火の鳥」を観て以来、市川崑作品を辿ったら結構たくさんの作品が配信されていることを発見。
 その中で本作は生まれて初めての鑑賞でした。
 はっきり言うと、映画ファンを自認してる癖に、市川崑フィルモグラフィとして存在すら知らなかった作品でした。
 
 「夜来香」、いいですね。李香蘭aka山口淑子の歌では「蘇州夜曲」と並ぶ不朽の名曲。
 本作では、劇伴のほとんどが服部良一によるこの曲のアレンジバージョンとなっていて、そこもよかった。
 
 正直、キャリア中期以降に見られる映像技法的な「市川崑っぽさ」はあまり感じられなかったけれど、よい作品でした。
 あ、映像技法でひとつだけ。
 第一幕、華北から日本への引き揚げトラックが、スクリーンの最下部中心を一点透視図法の消失点として、広角レンズで見る見る小さくなっていくショットは良かったです。
 
 さてさて。本作は戦後6年目の1951年作品。
 当時は映画の黄金時代で、市川崑だけでもこの年に6本くらい監督してる。
 何よりも、国産初の総天然色映画、木下監督の「カルメン故郷に帰る」が撮られた年です。
(「黄金時代」と言えば、「黄金週間=ゴールデンウィーク」という言葉もこの時代に映画業界から誕生しています)
 
 とはいえ、反面、邦画の暗黒時代でもあった。
 日本映画にとっては、1939年の映画法成立による検閲の強化から1945年の廃止までの「表現のもっとも不自由な時代」があり、それがようやく終わったと思ったら、今度は戦前の内務省と正反対の観点でGHQによって検閲されるという不幸な事態が訪れ、それがサンフランシスコ平和条約が発行される1952年まで続いたのですから。
 ちなみに、GHQは占領以前の作品まで遡及して検閲したので、「非軍国主義的」「軍国主義的」の両方の観点で切られてしまうという不幸すぎる作品も少なくなかった。代表例は「無法松の一生」ですね。
 
 そんな、戦後から1950年代までの映画に多い図式は、「古い価値観と新しい価値観の対立」構造というもの。
 いや、まあこの図式は物語の普遍構造なので、いつの時代にもあるんだけれど、この時代はちょっと違うんですね。
 
 「古い価値観と新しい価値観の対立」というと多くの場合、「古き因習を打破して、新たな時代を切り拓く」みたいな、「新しい方が正義」という価値観になることがほとんどじゃないですか。
 もちろん、この時代にもGHQ主導によって、「新しい民主主義をプロパガンダする」ような作品も多く作られたんだけれど、戦前の価値観のほうを正義とする、逆の立場での「古い価値観と新しい価値観の対立」も少なからず描かれたので、そこが興味深いところなんです。
 この傾向は1950年代にはずっと続いて、1956年版経済白書の、例の有名な「もはや『戦後』ではない」あたりから次第に廃れだす。
 だけど、そこまでの10数年間には、「戦後の価値観をこそ疑う」映画が一定数作られた。
 
 これはアプレゲールへの恐怖や警戒意識によるものですね。
 ひいてはそういったアプレゲールを産み出してしまったアメリカ民主主義への懐疑に対するもの。
 
 アプレゲールって、もしや説明が必要な単語なんでしょうか。
 いちおう簡単に解説しときますね。
 アプレゲールはフランス語の"après-guerre"。直訳すると「戦争の後」ですが、日本語では「戦後派」と言う。
 そのままアプレゲールと言ったり、略して「アプレ」とも言われる。
 
 1945年の敗戦から、さっきから何度も書いているように180度違う価値観が正しいものとなってしまった。
 戦前の価値観は公式には全否定されてしまった。
 だから戦後には、「何を信じていいか分からなくなって、無茶をする人間」も、跳梁跋扈し始めた。
 こういう人種をアプレゲールと呼んだんです。
 歴史に残る犯罪もアプレによって多発した。
 
 ちょっと補足しとくと、アプレはいわゆる「戦後生まれ」とは違うんです。
 だって「戦後生まれ」は、この時代ではまだまだ子供でしょ。
 「戦後生まれ」が新しい文化を創出し始めるのはもっと後なんです。
 彼らが芸術や文化を発信しはじめるのは、彼らが成人しはじめた1960年代後半くらいからで、日本における代表例と言ってもいい、ジローズの「戦争を知らない子供たち」は1970年だもの。
 「ラブ&ピース」の代表アイコン、ジョン・レノンだって戦中のイギリス生まれですもんね。
 
 アプレは戦前生まれのくせに、無茶をやった人々。
 つまり、この時代の「古い価値観と新しい価値観の対立」には、「伝統的な規範を持った人と、そこに生まれたけれど逸脱してしまったアプレゲールとの対立」の図式も一定数含まれているのです。
 
 坂口安吾が「堕ちて生きよ!」と書いたのが1946年。最近でも力のある檄文にはそういう傾向が強いけど、当時安吾の主張を誤読したひとは多かったんだろうね。
 安吾は「身は堕ちても、高潔たれ!」と唱えたんだ。
 でも、誤読してアプレになっちゃう人がいっぱいいた。
 対立関係はそこに生まれる。
 
 先日レビューした東宝の「透明人間」もまさにこの対立構造(アプレなギャング VS 戦争で透明にされた良識ある戦前派)を描いた傑作でしたが、本作も同じ。
 上原謙演ずる関さんは、戦前の良識を持った人の象徴。
 対して、河村黎吉演ずる亀山がアプレゲールの典型となっている。
 物語自体は、一見GHQ支配下に作られた「無難なメロドラマ」なんだけれど、本作が「典型的なメロドラマ」と異なるのは、対立構造が恋する男女ではなく、この二人に生じるところ。
 
 メロドラマにおける「解消されるべき対立構造」って、典型的には「男女のすれ違い」でしょ?
 この時代に最大ヒットした代表例は「君の名は」ですね。いちおう言っとくと、最後に「。」がつかないほうだからね!
 あれはラジオドラマとして、本作の翌年に始まる。さらに次の年に三部作で映画化される。
 身も蓋もなく言うと「君の名は」、ヴィヴィアン・リーの「哀愁」のローカライズ版でしたが、市川崑はその前年、本作と同じ年に「恋人」も撮ってるのです。なんで急に別の映画を持ち出したかと言うと、こっちも同じ久慈あさみ主演のメロドラマでしたが、劇中に「哀愁」の「蛍の光」のシーンがまるまる全部引用されてるのです。
 ある意味、「君の名は」より前に「君の名は」をやってんだよね。市川崑、凄くない?
 
 ま、ともかく、メロドラマでは基本的に男女がすれ違うんです。物理的だったり心理的だったりに。
 でも本作は、男女の葛藤はあるにはあるけれど、物語を推進するのはそっちじゃない。
 だって。久慈あさみ演じるヒロインは最初から最後まで、「戦前の良識 VS アプレ」の対立構造が進行してることすら知らないんだもの。
 それどころか、劇中では関さんの死すら知らずに終わる。
 そんなメロドラマってありますかね?!
 「恋する相手の死」って、メロドラマ最大のクライマックスですよ! ロミオはジュリエットの死に悲嘆して自殺しちゃうんだもの。
 でも本作はヒロインが知らないまま幕を閉じる。
 しかもその「恋する相手の死」は、端的には「良識ある戦前派」の敗北なんですよね。
 
 ってことは、無軌道なアプレの勝利にも見える。
 ところがどっこい、そんなわけはない。
 
 関さんの死は、本作がデビューの川喜多雄二(本作のクレジットは川喜多小六)を動かすんです。
 川喜多雄二演じる利夫くんは、亀山にいいように使われてる若者。
 彼が最後に関さんの死を目の当たりにする。しかもその責任は自分にあることもわかってる。
 利夫くん、この後変わりますよ。アプレにかぶれかけてた若者だけど、ちゃんと戦前の良識を取り戻しますよ!
 つまり、主人公の死はヒロインではなく、そちらに影響するんだ。
 だから、これはメロドラマの皮をかぶった、「戦前の価値観の全否定」へのアンチテーゼなんです。
 
 歴史を通じて、いろんな芸術がいろんな検閲に遭ってきましたが、私は世の悉くの検閲者たちが馬鹿者であったことに感謝しています。彼らは、直截的に視覚化される表現しか検閲できないバカだったんだもの。
 だから、芸術は様々な婉曲法でもって、様々な思想を表現することを進化させてきた。
 検閲者たちのリテラシーがもっと高ければ、そんなのまで根こそぎパージされてたろうけれど、彼らはそうじゃなかった。
 GHQも、ビジュアルに即物的なチャンバラなんかは禁じたけれど、本作の主張する「戦前から存在する日本人の心の気高さへの礼賛」はちっとも見抜けなかった。
 
 ひゃあ。さっき観たばかりで、先達の評論家さんたちの意見もまったく参考にせず、大胆なこと書いちゃったよ。
(参考にしようにも、本作の評論的な情報はググッてもまったく発見できなかったけどさ)
 直感のみで一気呵成に書いちゃったけど、まあ、それでも外してない自信もあります。

 最後に。
 本作の題名である「イエライシャン」の花言葉は「高貴な心」。
 ね? あながち悪くないレビューじゃないですか?!(←自分で言うなよ……)

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