ShinMakita

陽炎座のShinMakitaのレビュー・感想・評価

陽炎座(1981年製作の映画)
1.7
☆mixi過去レビュー転載計画



〈story〉
1926年。劇作家・松崎は、病院前でホオズキを手にした女・品子と出会う。墓場の花を摘んで見舞いに来たという彼女は、ホオズキを松崎に託して姿を消す。その後、2回も彼女と偶然の再会を果たした松崎は、品子に惹かれた心情をパトロンの玉脇に話すのだった。玉脇には、ドイツ人の先妻イネと高級淫売上がりの現妻という二人の女がいた。松崎は、玉脇があまり表に見せない現妻が品子である事に気付き始める。そんな時、品子から手紙を受け取った松崎。中には「金沢・夕霧楼でお待ちしております。三度お会いして、四度目の逢瀬は恋になります。死なねばなりません」とあった。心中の誘いである。松崎は逸る気持ちを抑え金沢行きの夜汽車に飛び乗るが、そこには玉脇の姿があった・・・



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妖艶な品子とイネの幻覚に翻弄された松崎が、迷い込んだ迷宮。クライマックスの芝居小屋あたりからは完全にドラマとしての体裁を放棄していましたが、そのクラクラする映像は、まさに清順映画の真骨頂でした。松崎役・優作さんの演技はややワザとらしさが目立ちますが、そのヌボーっとしたたたずまいは、映像にうまくハマっていたのではないでしょうか。
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