風ノ助

家族の肖像の風ノ助のレビュー・感想・評価

家族の肖像(1974年製作の映画)
4.0
豪邸に一人静かに暮らす気の弱そうな老教授がグイグイくる親子に押されて部屋を間貸しする事に
怖い怖い、パラサイト?

実際に住むのは母親の愛人である若くて美しい青年で芸術の知識が豊かだとわかると興味を持ち始める
でも性格は良くなさそうだし親子も頻繁にやってくるので教授の生活は乱されっぱなし
やがて今まで蓋をしていた寂しさや自身の母親や妻への遺憾が浮き上がってくる

政治的な話もあったけど本筋は人生の終盤に差し掛かった男の孤独を描いた話

絵画や音楽、食卓周り寝室書斎の内装も美しく生活様式そのものが格調高くて耽美的
時代に取り残されたようなお屋敷の中だけで繰り広げられる現実離れした出来事が演劇っぽくて見応えがありました

シルバーナ・マンガーノ、ドミニク・サンダ、クラウディア・カルディナーレ(今日お誕生日🎂)など豪華な女優さんたちも出演していて衣装も見所でした
風ノ助

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