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ミミックのmatchypotterのレビュー・感想・評価

ミミック(1997年製作の映画)
3.5
ギレルモデルトロの初期の寄生虫モンパニ系作品。
久しぶりに観たけど何度観てもヤバいなこれは。

子供の時に観た時はただただモンスターパニック系でワーキャー言って観てたけど、大人になってから観た今の方がセンセーショナルというか、脳裏に焼き付いてしまう。

『ザ・フライ』と『エイリアン』に感化されてるのだろうか。
さらに、デルトロらしい造形というか、容赦ナシのゾワゾワザワザワ感。

なんかもう、色々気味が悪いし、気色悪いし。
色々全開。1人で観てたけど何回か「ウエッ!」って口に出してしまった。

ゴキブリって首が無くなっても1週間ぐらいは胴体が生きてるらしい。
しかも、その後死ぬ原因は“餓死”らしい。
もう、これ聞いた時からか、コイツらを見るのもダメになってしまった。

この映画はそんな人間が観るべきモノではない。それだけは確か。虫、とくにそっち系のがダメな人はやめた方がいい。

近未来の設定。
子供を中心に伝染病が蔓延し、抗体もワクチンもナシの絶体絶命状態のパンデミック。
しかし、遺伝子工学を駆使して人工的に全く別の生物を開発。
その伝染病蔓延の原因であるゴキブリをその生物が駆除する。

その生物は目的を果たすと自滅するプログラムを埋め込んだはずが、、、。

これは、デルトロなりの、人類への警笛のようにも思える。
人類が好き勝手に生き、その産物を喰らいながら別の昆虫が繁栄している薄暗い街の死角。

人類が生きやすくするために別の生物を駆除すること自体が環境破壊であり、その行為には必ず報いが来る、、、。

人類が何かを生み出した結果、逆にその脅威に晒される。
“飼い犬に噛まれる”というか“身から出た錆”というか“ミイラ取りがミイラになる”的な。

この映画は何かを飲み食いしながら楽しく観るような感じではない。
なんかもう色々気持ち悪い。だけど、“気持ち悪い”という言葉では簡単に片付かないゾワゾワ感。

見た目も、音も、そして、話の展開も、生理的に受け付けないゾーンを少しずつ付いてきて、少しずつ受け入れさせながら、後戻りできない頃を見計らってとんでもなく絶対無理な領域に足を踏み入れさせてくる。

デルトロ、、、やっぱりと言うべきか、ある意味、ある視点においては、奇才。

これ、続きに2と3がある。
この作品のヒットと造形と話の鮮烈さから、デルトロの手からは完全に離れて作品が一人歩きしたような続編だと思われる。

だから、個人的には“三部作の映画”括りにしようかと思ってたけど、とりあえずこのデルトロのだけでいいや、と思って頑張って観た。

けど、なんだろう、これ観てしまうと2と3、気になり始める。でも、、、勇気がいるな、これは。

とりあえず“未知”とか“進化”とか、なかなか受け入れ難いビジュアルだからと言って、好奇な感じで探究したり、解剖したり、、、どうして人は真実を探ったり珍しいモノに飛び付かずにはいられないのか。

こんなのと真面目に相対したら、真面目に何とかなるわけなかろうが。

あぁ、、、この時期、そろそろアイツらが出始める。観る時期を完全に誤ったな、これは。

ゴキブリは大嫌いだが、ゴキブリが一掃されてコイツらが蔓延りました、とかもうこの世の終わり、生きていけない。

助かるためにはこっちも“擬態”でアレを塗って、、、。
しっかり雄と雌の生態系を為してて、、、あぁ、もう、、、「ウエッ!」。

最後はこれぐらいやってくれないとと言う感じにはなってるが、それでも足りないから2と3ができたんだな、きっと。爪が甘いわ、まったく。

みたいなのところも含めて、よくよく観てみれば、王道のモンスターパニックの完成系かも知れない、嫌だけど。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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