このレビューはネタバレを含みます
ロンドンで生きる移民や難民から見た闇をシビアに描く作品。
不法滞在者や不法就労者の弱みにつけこみ、女性を虐げる男たち。許せない!
臓器売買を選択せざるを得ない人がいるのは悲しすぎるが、一方で臓器移植を待ち望んでいる人もいる現実。
援助してくれる人の存在が救い。苦しみを分かりあえる移民同士だから。
そして、あのどんでん返し!
シーツを敷きつめる等、相手は誰であれ医師として最善を尽くすオクウェの誠実さが出ていた。
ジュリエット役のソフィー・オコネドーも印象に残る。
オクウェの過去は本人の口からほんの少し語られるだけ。シェナイのいきさつや、なぜいとこが住むニューヨーク行きにこだわるのか等、主要人物たちのバックグラウンドが描かれない分、折角の作品に深みが出なかったのが残念。
終始辛い内容だったが、希望が垣間見えるラストにホッとした。