NaoMaru

ゴッドファーザーPART IIのNaoMaruのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)
4.0
フランシス・F・コッポラ監督作品

パート2では、2代目のマイケルが裏切りを乗り越え、盤石の権力基盤を築き上げるまでをえがく。並行して1代目のビトーがシチリアの少年時代からアメリカへと移住し、成り上がってゆくさまを追う。三男マイケルは堅気の人生を歩むはずが、父親の重傷、長男の死亡で次男より有望と跡目をつぐ。

マイケル役は知的で重厚な存在感をみせたアル・パチーノ。太くて掠れた声がファミリーのドンらしい。父親ビトーの青年時代を演じたのは若かりしロバート・デ・ニーロ。痩せこけているが、眼のギラつきは半端ではない。マイケルの事業は裏社会から離れられず、ケイ夫人の離反で夫婦は崩壊した。

市井の幸せを臨んだはずのマイケルは、とてつもない暴力と資金を得て権力におぼれてゆく。「ヤツを殺せ」と命じれば部下の誰かが殺してくれる。すべてはファミリーの一族郎党を守るためなのか。非合法な権力とそれに伴う幸福は、けっして結びつかないという物語の王道をあらためて見せつけられた。


◇あとがき
マイケルはワシントンで公聴会に招集され、これまでの罪を問われます。しかし彼は逮捕歴もなく、まっとうな人生を歩んできたんやと堂々の宣言。
それにしても、マイケルを取り巻く連中もひどいな。自分らの利権拡大を図ろうとクレクレばかりや。彼が言う『ビジネス』のみの人間関係なんかな。
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