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ゴッドファーザーPART IIのmanaのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)
4.8
IとIIでマフィアの在り方が全く別物。
全作とは全く別人の冷酷非情なマイケル。それと交差し対象されるビトーの過去。ドンとして孤独に生きるマイケル、ドンとしてファミリーを守り囲まれていたビトー、2人にはっきりとした明暗がつけられている。ビトーは時代を生きるため(ファミリーを守るため)のマフィア、マイケルは時代に勝つビジネスとして(守る=支配)のマフィア、といったような2人の価値観の相違からもマフィア社会や時代の変化を象徴している。私たちがよくイメージするマフィアイメージはゴッドファーザー1ではなく、本作ゴッドファーザー2のマイケルコルレオーネの方だと思う。

ロバートデニーロの、いないマーロンブランドの存在感の出し方が凄すぎて、あの俳優がなんであんなに凄いのか改めて認識しました。顔が似てるとかそーゆー次元で演技してなくて、佇まいや声質や雰囲気の確かな若きビトーの存在。今まで演者の演技にそこまで注目したことなかったけど、ビトーの過去が入るたびに何度も巻き戻して見ちゃった。

「この世の中で唯一確かなのは人は殺せる」ってセリフにマイケルの孤独を最も感じさせられた。守りたかったものすら手にかけなければならない絶望、妥協を許さない冷酷な掟。ビトーならどうしたんだろう。
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