粗大

ゴッドファーザーPART IIの粗大のレビュー・感想・評価

ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)
4.0
二作目なのに落ちないどころか上がるくらいの面白さ
やはり静的で落ち着いた品格のある面白さではある、ただ今作は流石に長く一挙には見られないと感じるのでその点で前作を超えられず同等の評価
前作から5年後から10年後くらいの期間を描いている?(マイケルターン)
前作の40年前を描いている?(若ヴィトターン)
割と時間が飛び飛びで間隙が語られないことが多いので分かりづらさはある、風情もあるかも
アル・パチーノのマイケルに威厳と風格が出始めてる
前作にも言えるが長いことも悪くないが作品の性質も相まって登場人物がかなり多くなるのでファミリーのメインメンツ以外覚えにくい

ロバート・デ・ニーロ
喋り方や風格もマーロン・ブランドに似てて良い

過去と現在で交互に切り替わるので面白い工夫ではある
インターミッションが入る映画初めて見た、この長さなら納得だけど良い経験

マイケルのターンは苦悩が多くて波が少ないので淡々とした感じ。必要な描写ではあるけど前作ほどの面白さは感じない
面白くはある
若ヴィトのターンはやはり成り上がっていく過程なので面白い
この2つが入っているので、映画としては良い塩梅になっていて面白さも下がっているわけではないが、やはり長過ぎる

この作品は時代ということにもあるけど、マフィアのアウトローとしての格好良さとか家族としての強さも見せつつ、反社的な性質からくる狭い風紀の中の腐敗やクズも描けている
堕胎を話し合うことなく行う妻やだらしないクズの妹、家父長制の強さが悪く出た風潮などクズがクズを呼ぶ構図も隠さず曝け出しているのでリアルな家族関係を感じる

家族という一つの軸、テーマ性から、無秩序に見える人間たちが食卓を囲む際に見せる温かみが滑稽かつリアルさ、人間味の表現に繋がっていて良い

最後の一連の構図が強さを追い求めて孤独になったマイケルの表現として美しく良くできていると思う

やはり個人的にはトム・ヘイゲンとヴィト・コルレオーネが好き
粗大

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