Tai

招かれざる客のTaiのレビュー・感想・評価

招かれざる客(1967年製作の映画)
4.3
午前十時の映画祭にて。

アメリカのある裕福な白人家族。
ひとり娘が突然連れてきた結婚相手は黒人男性で…

'67年作品ということはキング牧師の自由への行進をした僅か2年後。
まだまだ自由と人種差別が戦っていたころですね。

娘には「肌の色で人の優劣をつけてはいけない」と育ててきた夫妻。
黒人男性を生涯の相手として連れてきたこと自体は問題なのではなく、父親が不安なのは周囲からの悪意。
結婚という幸せな希望に満ち溢れた娘とは相対し、家族が出した答えは…

ほぼ、1つの家という限定された空間で行われる会話劇を飽きることなく観ることができました。
社会派な内容かと思いきや、根本にある「幸せ」についてを、それぞれの人物の視点で、よく描かれてます。
一体どうなるのか?かなりハラハラしながらもラストシーンまで辿り着いたときは感嘆のため息が漏れました。

娘の結婚に頭を悩ませる父親役のスペンサー・トレイシーが、どうみてもディズニーのカールじいさんにしか見えないなーと思っていたら本当にモデルになっていたんですね。
再現度高すぎ!(笑

今回「午前十字の映画祭8」を全作品鑑賞することができました。
知ってる作品も、知ってるけど観たことなかった作品も、知らなかったけど名作もありましたが、自らは絶対に選んで観ることはなかったであろう作品をスクリーンで観る機会ができたことに本当に感謝です。
やはり映画は年代、ジャンルを問わず観ることで見識が広がりますね。

来年度「午前十時の映画祭9」のラインナップも公式サイトで発表されました。
トップバッターは「タイタニック」
今回も観たことない作品、スクリーンで観てみたかった作品も目白押しです!
またコンプできるかわかりませんが、できるだけ観てみたいなーと思います。
Tai

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