このレビューはネタバレを含みます
日本映画界、恐らく最高峰の完成度だと思います。
榎津巌は平然と殺人、詐欺を犯す。
それもそれが日常の動作と同じ感覚で。
一見すると人間とは思えない所業、クズである。
しかし彼はそんな事知っててやってるし、もうすでに生きることへの執着も失ったのかもしれない。
そして最後の殺人を終え、その際もしかしたら人間でいる事を実感できたのかもしれない。
緒形拳氏と三國連太郎氏による面会のシーンは見応えがありました。
そして刑執行後、息子の遺灰を投げつけるかのように撒く父。
その表情には一体何を示しているのか?
色々書きましたが、まだ自分でも理解してない部分が多いですが、かなり見応えのある作品でした。
タイトルの意味にも脱帽。