ドラッグ・パーティに心酔する若い娘が、トランス状態のままで性交渉に及んだ結果、人生の暗転劇に落とし込まれてしまう。マリファナ税法(1937年)の公布直前に製作された、「反麻薬」のプロパガンダ映画。
当時のアメリカ国内におけるマリファナは、禁酒法と大恐慌の流れを受けて、アルコールの代替品として急進的に普及。本作は、客人のマリファナ摂取を黙認する店舗が、あたりまえのように存在していた時分の作品となる。
「日常にマリファナが存在していると、こんなにヒドイことになるぞ!」という注意喚起が主なる目的。カンナビノイド摂取による精神的作用には言及しておらず、主人公の身の回りに発生する、負の連鎖をドラマで語っていく方向性。
マリファナ愛好家の言動にバイアスをかけず、フラワーでハッピーな振る舞いをそのまま演出しているのが意外なところ。ハイな状態になった女子たちのストリップ・ショーが目の保養になるため、「教養映画と見世物映画の表裏性」を考えさせられる。