こぅ

影なき殺人のこぅのレビュー・感想・評価

影なき殺人(1947年製作の映画)
4.2
エリア・カザン監督による、【フィルム・
ノワール】。

コネティカット州で、神父が銃殺される。ウォルドン
が容疑者として捕まり、誰もが犯人と決めて掛かる中、
州検事ハーヴィー(ダナ・アンドリュース)だけ
は、無罪を主張する…。

’24年の実事件を元に製作されている。登場人物は、
ほぼ忠実に再現(名前は改変)し、ロケーションは、
全て【実現場】で撮影というのが唆られる。

冒頭から、ナレーションと共にコネティカット州の
のどかな街を描写してからの突然の銃声という対比と、
目撃者各数人のショットが、衝撃を印象付けるのに
充分効果を上げている。

脚本は、無駄がなくテンポが良い。
序盤は誰が主役なの⁈と思わせるも間も無く、
しっかりきっちりと提示。

目撃者が7人も居ても、手ががりは、黒コートに
ソフト帽のみ(容疑者見通し4000人)で、
片っ端からから捕まえるが、、捜査は暗礁に乗り上げた
、、そしてついに有力な容疑者が、、。
目撃者面通しから尋問や証人発言や状況証拠が揃って、
容疑はほぼ100%確定と、民衆と観る者誰もが疑わ
ない状況下、、
半ば辺りのハーヴィーの法廷での◯◯訴には、驚愕
するが、そこからが本作の醍醐味。
ハーヴィーの重大発言には、◯◯的圧力も掛かって
くるし、彼には決め手は全く無く、ただ自分の直感、
【正義】を貫くのみだった。
妻マッジ(ジェーン・ワイアット)にも不安の表情を
、、
その頼り無いムードのままクライマックスの法廷に
持ち込むものだから、、え⁈いつの間に⁈
ハーヴィーの それ にはかなりの【説得力】があった。

特に 命懸けの立証 は、見所。

「人の◯◯って結構◯◯だな」の盲点を突く。
後の作品にも影響を与えているであろう始祖⁈

ラストは、個人的に男同士の◯◯、泣けるな、、


短尺でも妻との夫婦愛、ロビー警官(リー・J・
コップ)との友情の描写も抜かりないのは流石だ。


*原題のブーメランとは、
ブーメラン効果の事かな⁈と思えた。
こぅ

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