g

ピーター・パンのgのレビュー・感想・評価

ピーター・パン(2003年製作の映画)
3.7
「妖精がいないと言うと、どこかで妖精が死ぬんだ」
これはピーターパンというお話自体を表す言葉のような気がする。
「一度ピーターパンはいないと言ってしまったら、君の心の中からピーターパン死んで消えてしまうんだ!!」
と言われているような……。




とても有名なお話で、幼い頃にピーターパンをみて夢を抱いた人も沢山いるはず!そんな大人たちをもう一度ネバーランドへ連れて行ってくれる!

最初に観て驚いたのは、子供の頃絵本でピーターパンを読んだ時は「おにいさん」だったピーターが、すっかり「小さな子供」になってしまっていたこと。(泣)

空を飛んでネバーランドへ行くシーンのCGは、時代が時代なだけに今観ると技術に未熟さが垣間見えるけど、それがまた味を出している!!
幼い頃絵本で見た景色が壊れることなく、綺麗で心躍るようなシーンになっている!
そういうシーンが沢山ある!

と、ネバーランドの素敵な部分も残しつつ、本当のテーマはとても深かったんですね。ピーターは愛を知らないし、永遠に子供のまま。対してウィンディはピーターと接していく中で大人になろうとしているのがとても切ない。

映画の中でティンクの感情は一度で一個、という説明がありましたが、ピーターにも似たような所があって、ワガママで自分勝手だし「こうだ!」と言ったら曲げないし。でもそんな子供らしいピーターもまた、ウィンディと接する中で「愛」という感情を知っていこうと必死になっているような部分も少なからずあり、そこもまた切ない。だからこそラストがしっくり来ないけど…。

フック船長の毒薬、「恨みと嫉妬と失意」。この感情も、子供のままのピーターにはかなりの毒で、これらを乗り越えられないピーターには大人になれないということなんでしょうか…

フック船長が哀愁漂う大人で、この映画を観た大人達はこっちに共感するのかも。

そして!!!!何と言っても!!
子役達可愛すぎる!!!!
ピーターパン役のジェレミーサンプターはもう食べちゃいたいくらい可愛い。フワフワの髪に長いまつげ。憎ったらしい顔も怒った顔も悲しい顔も、全部愛らしくなってる。ピーター役にぴったりで、うん、なんならネバーランドへ送ってずっとそのままでも………
勿論他の子役達も全員可愛い。

ただ人魚は怖い。

そしてしばらく現実には戻りたくないです。



多くの子供達の心の中でピーターパンが生き続けられるように、ピーターパンという名作を後世に伝えていくことが大人の使命なのかもしれません!
g

g