Omizu

ザ・ファイターのOmizuのレビュー・感想・評価

ザ・ファイター(2010年製作の映画)
3.5
【第83回アカデミー賞 助演男優賞、助演女優賞受賞】
『世界でひとつのプレイブック』デヴィッド・O・ラッセル監督が実話を映画化した作品。アカデミー賞では作品賞など6部門7ノミネートを受け、助演男優賞(クリスチャン・ベール)と助演女優賞(メリッサ・レオ)を受賞した。

ボクシング映画ってイマイチはまらないんだよなーという懸念を抱きつつ鑑賞。面白かったがやはり特段はまりはしなかった。

この映画とにかく演技が皆すごい。マーク・ウォールバーグにクリスチャン・ベール、メリッサ・レオにエイミー・アダムス、芸達者が揃った演技合戦にはアツいものがある。

やはり地味ながら凄みを発揮したエイミー・アダムス!メリッサ・レオもよかったが彼女もオスカー級の演技をみせている。アダムス、アカデミー賞受賞して欲しいなぁ。

兄弟の絆とアツいボクシングシーンが相まって熱量の高い映画になっている、と思いきやラッセル監督の冷静な演出が光る淡々系の映画だった。ラッセル監督は今のところハズレがなくウェルメイドの作品をつくっているな。『アムステルダム』は観ていないが…

再起にかける負け犬兄弟の絆、そして家族の力を感じる秀作に仕上がっている。それぞれのキャラクターを見事に演じたキャスト陣が素晴らしく、彼らを一層輝かせてみせたラッセル監督の手腕も感じられる。現代ボクシング映画のお手本のような作品。
Omizu

Omizu