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フィッシュストーリーのMGのネタバレレビュー・内容・結末

フィッシュストーリー(2009年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

友達がこの映画の大森さんの演技がヤバいと酷評していたので逆に気になって見た。あと、昔小説を読んだことがあってあんまり好きじゃないなぁと思った記憶があるけど、映画は観てなくて、観たら好きじゃないなぁとなるだろうから逆にそれを楽しもうと思って見た。いざ観たらそんなに悪くなかった。絶対好きじゃないだろうなが強すぎたんだと思う。途中から話知らなかったから小説は途中で飽きて最後まで読んでなかったんだった。

良かった点
・何か、この年代のまだ若い時の俳優たち(特に森山未來と多部未華子)がキラキラしていて、この時代のワクワク感みたいのを思い出して、ノスタルジーに浸ってしまった…。

・多部未華子が可愛かった。コミカルな演技上手、嫌味に見えない。船降りそびれて落ち込んでる所ずっとやってて欲しかった。

・意外とこの、色んな時代の色んな人たちの人生が関係してて、行動がたまたま繋がって結果的に世界を救うみたいのは嫌じゃなかった。たまたまだから、そこまで説教臭くなく人生を肯定してくれて、前向きな感じの後味でよかった。最後の数珠繋ぎ映像は丁寧に説明し過ぎでダサいけど、あそこまで丁寧にやってくれればスッキリするだろうという親切心だろうからまぁいいか。今は、一回見ただけじゃ分かんなくてYouTuberが考察してやっと分かるみたいなの多いけど、これはめちゃ丁寧に最後に説明してくれるシステム。明らかにこちらの方がダサいし超旧式だけど逆に親切で好感が持てた。

・劇中のバンドの曲がちゃんとカッコよかった。これめちゃデカいと思う。斉藤和義。やっぱりプロのミュージシャンってすごいね。

・最後のオチ、宇宙服の多部未華子、しょうもないけど、多部未華子が可愛いからほっこりして終わった。なんかちょうど良かった。

悪かった点
・でもやっぱり苦手な部分もまぁまぁあった。全体的にわざとらしい感じとか稚拙過ぎる感じとか、話が都合良く行き過ぎる所とか。あとセリフが全体的に鼻につくというか、引っかかるというか…。特にビートルズとかロックバンド周辺の蘊蓄系統のセリフとか、カッコつけててダサいというか鼻につくというか…。あんまり好きじかった。セックス・ピストルズの1年前、みたいなのがもうダサい。多分原作者がかっこいいと思ってることが僕にとってはダサいんだと思う。

・曲の感想部分の無音が重要なキーになってくるが、あれ普通にダサいと思う。奇をてらうのが逆にカッコいいみたいなのがダサい。それやるならあの青臭いメッセージをそのまま流した方がカッコいい。それがダメなら普通に取り直した方がいい。

・全体的にセリフまわしとかその言い方が、小説原作のものを映画にした感がすごい出ちゃってる感じがしてあんまり好きじゃなかった。

・大森さんの息子役が明らかに森山未來似でややこしかった。ミスリードするための仕掛けかもしれないけど、分かりにくくなるし気になるしそのやり口自体あんまり好きじゃない。

・友達が酷評していた大森さんの演技。言われなければそこまで気にならならかったと思うけど、確かに…、言われてみればちょっと臭すぎるかも…。やり過ぎかもしんない…。原作にある臭さ、ダサさをより増幅させてるかも…。少なくともあんまり上手ではないことは確かだと思う。

・僕の孤独が世界を救うという言葉に行くに至るまでのバンドマンたちの人間ドラマがもっとしっかりしてて深い話だったら絶対もっと良くなったと思う。ただバンドマンっぽいこれカッコいいでしょ的な表層的な話に留まってるからそんなグッとこない。

・このごちゃごちゃしてよく分かんないポスターはダサい。日本の悪い所だと思う。
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