戦前の白黒映画。ゲイリー・クーパーがマルコ・ポーロを演じている。なんとなく「東方見聞録」に興味を持っていたので鑑賞。
13世紀ヴェネツィアの貿易商人だったマルコポーロが、当時世界の最先端だった中国(元)まで旅をし、クビライ・ハンに厚遇される話。
基本的には当時のハリウッドらしく原典無視。メチャクチャな展開(ヴェネツィアでも中国でも全員が英語を話し、マルコポーロは行く先々の王女さまにモテまくるなど)が続きます。
ただ「火薬」と「方位磁針」は中国からヨーロッパにもたらされた(これは事実)、イタリアのスパゲッティは中国の麺類が伝えられたもの(これは俗信)など、いろいろ歴史小ネタがあり楽しめる。
終盤のスペクタクルも大嘘ですが、それなりに史実を織り交ぜてる(元寇=元が日本に侵略をかけたとか、マルコは某国に嫁ぐクビライ・ハンの皇女を護衛をする口実で帰国するとか)あたりに脚本家の腐心がうかがえます。