円柱野郎

ガメラ対大魔獣ジャイガーの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

ガメラ対大魔獣ジャイガー(1970年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

ガメラシリーズの第6作。
大阪万博に展示する予定のウエスター島にある石像。
その石像を引きにいたことで封印されていた怪獣が目覚めてしまう。

アバンなしでいきなりのタイトル表示でテンポも悪くない。
冒頭は建設中たった大阪万博会場の紹介もあったりして、大阪の人間としては生まれる前の風景と今の風景の違いなどが色々と興味深い。
個人的には前作の様な全くの空想世界が舞台になるよりは、やっぱり地に足ついて(?)どこかの都市が舞台になる方が好みかな。
それはさておき、大阪が舞台になるのはシリーズ2作目の「対バルゴン」以来2回目か。
通天閣や大阪城も出てくるけど終盤の戦いのメインとなる場所は万博会場の横で、ガメラが戦っている間はやたらとソ連館が映っていたけど、なんか意図があるんだろうか?
どっちかというとミニチュアのパビリオンはソ連館くらいしか作らなかったって感じなんだろうかね?

前作とは違って、主人公の少年たちの周囲にいる大人たちも割と話に絡んでくる。
大村崑は本作では主人公の父親役で、前作ほど露骨なコメディリリーフではないけれど、少しユーモアのあるセリフ回しもあって良い味を出してるかな。
主人公の少年は前作の子に比べると普通に観られる演技だったけど、外国人の少年の方はかなり棒だったなあ(苦笑)
まあ素人を呼んで使っているという話だから仕方がないのかもしれないけど…、妹役の女の子の方がまだ上手かったかも?

敵怪獣はウエスター島で封印されていたという大魔獣ジャイガー。
見た目は格好よくはないというか…ただただ顔がゴツい。
繰り出される技は、離れたものを引き寄せるマグネチック吸盤(磁力なのか吸盤なのかどっちなんだ)や、極超音波で構造物を焼き払ったり人間を白骨化させるマグネチューム光線(光線なのに極超音波?)などがあり、…よく分からんがとにかくすごい強い様だということは分かる。
しかしあの図体で空を飛ばそうと思う発想は、相変わらずぶっ飛んでるよなあ…w

少年たちが潜航艇でガメラの中に入っていく展開もあるけど、「ミクロの決死圏」あたりの影響もあるのだろうかね?
そうそう、そのガメラの体内に産み付けられたジャイガーの幼虫を説明するために象の鼻に寄生していたとする寄生虫を切開して取り出す記録映像が流されるけど、あの特撮は本物の豚の寄生虫を使っていたとのこと。
あの場面は大人になった今観てもギョッとするけれど、子供時分に観た時のインパクトは今も忘れないなあ。
この映画のほとんどの場面のことは忘れていたけれど、あの切開シーンだけは憶えてたわw
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