おなべ

美女と液体人間のおなべのレビュー・感想・評価

美女と液体人間(1958年製作の映画)
3.1
ゴジラの本多猪四郎監督の特撮要素満載《変身人間シリーズ》第1弾。土砂降りの雨が降る東京の下町で人間が消えた……。水爆実験より誕生した《液体人間》の存在が徐々に浮かび上がってくる。

放射能によって誕生した…と思われる液体人間、これ殆どゴジラと同じ設定なんですね。
ゴジラと異なる所は先ずスケール感の違い。スライムのようなドロドロと部屋に浸入していきます。迫り来る恐怖が醸し出されていましたね。
もう一つは、人らしからぬ意志・精神をも持ち合わせている事……なのですが、液体人間に意志らしいものは殆ど描かれておらず。果たしてそれは「人間」と呼べる者なのか、「液体物体」ではないのか。
ただ退治するだけではなくて「人ではなくなった者」の悲哀があったらなーもっと良かった。ヒロインの事をちょっとでも覚えているとか、人情が欲しかったですね。
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