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燃える平原児のokawaraのレビュー・感想・評価

燃える平原児(1960年製作の映画)
4.5
父がプレスリーをその胸に抱きとめるのではなく、むしろ父が息子の胸のうちに飛び込むかのような別れの抱擁に、心から仰天し、深く感動した。そうした親子関係の勾配が無効化された美しい抱擁のあと、遥か彼方へ遠ざかるプレスリーは、映画の終幕で、今度は兄と抱擁を交わすことさえできぬまま、ふたたび遥か彼方へ遠ざかってゆく。なんと豊かな映画体験であろうか!
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