木下恵介と並んでバカテクで有名な吉村公三郎監督作。主演原節子のファム・ファタルな容貌が「ええ〜〜っ!?🫢」といったサプライズを生む異色作。
あの小津安二郎とはぜんぜん異なるアプローチ。戦後の没落貴族を描いた映画としてヴィスコンティの『ベニスに死す』を彷彿とさせる内容になっている。
不倫メロドラマ…。なんて淫靡で妖艶な世界なのだろう。イケナイことをしてるみたいで、ダメなくらい気持ちイイ〜!みたいな。
独特なコクの深い映像と新藤兼人によるロジカルな脚本が秀逸な、戦後を代表するメロメロな恋愛映画である。たしかに鑑賞後の後味は悪いが、妙に惹かれる原節子のミステリアスな存在感は特筆モノ。🤔