シャーロットずんだ餅

セデック・バレ 第二部 虹の橋のシャーロットずんだ餅のレビュー・感想・評価

4.0
霧社公学校の運動会にて「血の儀式」を行い多数の日本人を殺害したモーナルダオ率いるセデック族。
生き残った者により事件が伝えられ大日本帝国軍は蜂起した「蕃人」の掃討作戦を開始するが山間部に慣れたセデック族のゲリラ戦に苦しめられる。怒り狂う指揮官により飛行機や毒ガス、大砲、迫撃砲等あらゆる兵器を用いて、更にタウツア社の者達も戦線へ投入し更なる掃討作戦が実行される。
セデック族の男達は祖先や先に死んだ者達の元へ行く=虹の橋を渡る為死をも恐れず攻撃を続け、女達は男達の負担にならない様に首を吊って自ら命を絶っていく。

「霧社事件」を映画化したセデックバレの後編。全編がセデック族対大日本帝国軍の戦いになっている。
映画では脚色されてかなりの日本兵等を討ち取っているけど、実際は50人にも満たない数らしいから本当はかなり凄惨な掃討作戦になっていたんだろうな。
女性達が赤ん坊と一緒に首を吊っていくシーンは本当にあったからこそ衝撃的なシーンで忘れられない。そして日本警官になっていた一郎と二郎の最期も印象深い。

もう1人の主人公の様な存在の安藤政信が演じる小島をもっと前編からフューチャーしてほしかった。実際にも霧社事件後に収容所が襲撃されて多数のセデック族が殺害される「第二霧社事件」が発生してるから、今作ではそれを引き起こさせた小島はもっと出して欲しかった。

最後の橋の爆破からどう生き延びたのか「?」って感じになってて残念な部分はあった。

あまり知られていない歴史の大きな1ぺージを知るきっかけになった作品。