インターネットミームの元ネタを探して
長期休暇(春休み？)にあるお祭りジャンプ映画的な本作。故に、物語は本編展開には絡まないので、ある意味安心設計。
さて、そんな本作は、童心に返ってドラゴンボールで一番強えのはどいつか議論をしたくなるような内容で、シリーズで最強議論をした際に、毎回名前が上がる「ブロリー」を産み出した一作でもある。
全体的なストーリー自体はかなりご都合主義展開が多いが、とにかく「ブロリー」というキャラが良い。
今まで数々の強敵を「スーパーサイヤ人」という切り札で乗り越えてきた主人公一向からすると、ある意味同じ境遇である「スーパーサイヤ人」というのは、強さの根拠としてこれ以上ない。今までのサイヤ人の無双っぷりが、一転して絶望感の根拠に変わっていく様が実に良い。
ブロリーが体格さや凶暴性含め、本当に魅力的な悪役像として人気になるのも頷ける。
また意外と本編中にもネタ要素が多く、お話をシリアスになり過ぎないように緩急を持たせている……のだが、まあ、それがあまりにもシュールな笑い過ぎたせいか、インターネットでは変な風に人気なってしまった。
これのせいで、普通の場面……いや大切な場面でさえノイズが走ってしまう。あのプライドが高いベジータが、咽び泣くシーンで笑えてきてしまう。シリアスな場面がフリとして完璧だもの。
まあ、純粋な視点では見れなくなってしまったが、元ネタを知るという意味でも、DB映画としても面白い一作。
