一人で原爆を作り政府を脅迫する男と、その交渉役に指名された刑事。アパートの自室で原爆を作り上げる工程に尺の3分の1を使い、皇居前や国会議事堂などどうやって撮ったんだというロケーションのスケール感、大量のパトカー投入カーチェイスなどのアクションに対する熱意。スゲー面白い。
悪びれず躊躇もしない沢田研二の空虚さ、ラストの凄みが鬼気迫る菅原文太のド迫力。この二人がとにかくスゴい。さらに原爆というタブーに反して金属プルトニウムに美しさを感じる背徳感。シリアスな題材ながら極上の娯楽作だ。あと池上季実子がイイ女すぎる。
スーパーマン1作目の上映看板が掛かってるのが映って時代を感じさせるけど、その時の沢田研二演じる城戸は確かにスーパーマンのような万能性を持っていたかもしれない。警察に爆弾を取り戻しに来るときのターザンロープだけは不自然すぎるけどまあいいでしょう。対する菅原文太、お前が殺していいのはお前自身だけだと凄む迫力に、ヘリにぶら下がって登場とか車の屋根吹き飛ばしてのカーチェイスとか激熱。最後の粘りと気合もカッコよすぎます。
