なりノフ

メメントのなりノフのネタバレレビュー・内容・結末

メメント(2000年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

映画っていくらでも表現方法があるんだなって思わせてくれるクリストファー・ノーラン監督作品。いやあ、すごい構成よ。

まあ一連の騒動の起点から違う事実が混ざってるんだろうな、ってのは察していたが、それでもなお面白かった。
映画の結末で描かれる物語の起点が、今まで観てきたものが全てひっくり返る事実だろうとは予測がついていたけど、そこまで全く飽きさせない作りはひたすら上手い。

時系列通りじゃなく記憶ごとに遡っていく構成は小さなどんでん返しの繰り返しだし、『前のシーンの初めに何故こうなっていたのか?』を期待させつつ『何故このシーンはここから始まったのか?』という疑問も抱かせる。
全てを知るには映画を全部観なきゃいけない。次から次へ謎が生まれ、次から次へ真実が明らかになる構成は本当に見事。
2時間の映画なのにそんな時間が経ってるとは思えないほど集中して観ていた。映画って、創作作品って本当に色々な表現方法があるな……。

レナードを操る術を心得ているテディへの不快感はかなりのものだったが、ナタリーも嫌だったな……。
殴られて血を流していたナタリーの真実が明らかになるパートが心底嫌だった。人の病気を悪用してるんじゃないよ。

夢中になれる最高の映画でした。
なりノフ

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