teriyaki

メメントのteriyakiのレビュー・感想・評価

メメント(2000年製作の映画)
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完成した脚本を千切って並べ直したような作品。
記憶が数十分しか持たない主人公が自身のメモとタトゥーを頼りに妻を殺した犯人を捜し出すサスペンス。
序盤で犯人の目星はつくが、不可解な疑問が残ったままテープを細切れに巻き戻すように彼の過去が明かされる。後半の真相に近づく流れはゾワゾワした。
逆再生的で、TENETや他作品に通ずるものがある。全体のあらましが分かった上でもう一度観たくなった。

ノーラン監督にとって記憶や時間ってどういう感覚で捉えて組立られているんだろう。
主人公の記憶の頼りなさを信じられないでいる観客を、じゃあお前の記憶は正しいのかよと突きつけられたようだった。確かに記憶なんて曖昧で自分がそう信じてるだけと言われたらそうかもしれない。
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