【なぜ動物を描くのか】
ヨーロッパで3万年余り前の壁画が洞窟内で発見された。洞窟自体が自然のいたずらで入口がふさがれてしまい、長期間にわたって人が入らず、そのために保存されていたということ。有名なアルタミラの洞窟と同じことですね。ただし、この映画で撮影された洞窟壁画が現在発見されている洞窟壁画の中では最古とされています。
3万年前の人類も今の人類と同じ感性で生きていた。限人類は3万年前からの直系だから当たり前だけど、3万年前はネアンデルタール人も生きていたらしい。こちらは滅んでしまって、現世の人類、つまりわれわれにはつながっていない。ちなみに、映画では触れられていませんが、この映画の洞窟の美術はネアンデルタール人によるものとする説もあるそうです。
大昔のヨーロッパって、動物が多かったんですね。今は地球上にいないマンモスや、ヨーロッパには野生種のいないライオンやサイ。洞窟壁画が人間ではなく動物を多く描いていることは、当時の人間の美意識につながる何かがあるのだと思う。
もっとも、ヨーロッパ人は野生動物の多くを滅ぼして、今現在はアフリカの野生動物を守れだとか、鯨を守れだとか勝手なことを言っている。自分がたくさんの野生動物を滅ぼしてきたことを忘れたかのよう。そんなことを言うなら、ヨーロッパにまず野生動物を根づかせたらどうかと言いたくなる。オオカミやライオンがヨーロッパの街中を闊歩したらどうなるかな。
とりとめもないレビューになりました。申し訳ない。