現存する世界最古の壁画を有する南仏・ショーベ洞窟の内部を3Dで撮影したドキュメンタリー。
1994年に発見されたショーベ洞窟の奥には3万2000年前に描かれた壁画が奇跡的に当時のまま現存していた。貴重な遺跡を守るため普段は研究者や学者にのみ入場が許可されるショーベ洞窟に、特別に許可されたヘルツォーク監督率いる撮影隊が入り、3Dカメラによる撮影を敢行、壁画を描いた古代の人々へ思いを馳せる。ヘルツォーク監督自身の英語のナレーションで、壁画との静かな対話が雄弁な映像により語られる。
因みに、’世界最古’とは、本作製作時2010年時点の話で、後にインドネシアで4万3900年前の壁画が見つかったようである。
氷河期時代に及び、当時の人々が作った槍と動物の化石の痕跡から、いかに古代の人々の身体能力が高かったのか思い知る。
洞窟壁画とは、壁の凹凸を利用して、動物に見立てながら描いているのだそうで、3Dで見れば描かれた状況と環境がよくわかるのかも知れない。もっとも、視聴した素材は画質も不鮮明で、作品の主旨である3Dの魅力を味わうことは出来なかったのは仕方がない。
