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新・ガンヒルの決斗の一人旅のレビュー・感想・評価

新・ガンヒルの決斗(1971年製作の映画)
4.0
TSUTAYA発掘良品よりレンタル。
ヘンリー・ハサウェイ監督作。

ウィル・ジェームズによる1930年発表の小説「The Lone Cowboy」を名匠:ヘンリー・ハサウェイが映画化した西部劇ですが、ジョン・スタージェスが監督した『ガンヒルの決斗』(59)とは邦題に共通性があるだけで内容は一切関係ありません。

出獄した主人公のガンマン:クレイが、自分を裏切って金を横取りした因縁の男に復讐を遂げるべく、男が滞在するガンヒルに向かうというお話ですが、特色は主人公が初対面の6歳の女の子を連れて旅に出るという点で、『勇気ある追跡』(69)を連想させます。

ひょんなことから引き取った身寄りのない女の子と一匹狼の主人公の心の触れ合いを軸に、因縁の男に雇われた無法者一味との対決のゆくえを描いた異色西部劇で、西部劇では珍しい狭い室内での決闘シーン等のガンアクションにも見応えがあります。

主人公が幼い女の子を連れていること、また全編を貫く大らかなバックミュージックが、復讐という主人公の殺伐とした目的に反して画面に心地の良いリズムを与えていますし、主演のグレゴリー・ペックが見せる人情派の演技も大きな魅力となっています。
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