かめの

屋根裏部屋のマリアたちのかめののレビュー・感想・評価

屋根裏部屋のマリアたち(2010年製作の映画)
3.4

前評判や予告では、資産家の主人が屋根裏部屋に住むメイドたちと交流していくなかで、本当の幸せを見つけていく…みたいな話だったけど、あれ、何か違うね。主人はマリアに下心があって、その親しみから勘違いをして、みんなと友達になった気でいるわけじゃない?しかも、主人は結局、花嫁衣装を送ってあげたり、ワインを持ってきたり、車を出したり、お金があるから出来ることばかり。この人自身がしてあげたことよりも、そちら(金銭的援助)のほうが引き立ってしまってるから、何とも言えない。それに、友達という割に、主人はそこまで自分を解放出来ていないし、皆といるのも、全てはマリアといたいからとしか思えない。

最後も、恐らく仕事を辞めたおじさん(主人)がマリアに会いに行こうとするんだけど、正直あの空間だからこそ盛り上がった感情であって、マリアの方はさほど愛を感じられないから、再会したところで、マリアが主人の勢いに流されながらも、やっぱり愛せない、という図が目に浮かぶ。という辛辣な感想しかないんだけど、なかなか好きな映画ではありました。「ほら、私お金がなくても幸せに生きてるわ」感が露骨過ぎてあまり入り込めなかったけど。
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