春とヒコーキ土岡哲朗

天国と地獄の春とヒコーキ土岡哲朗のレビュー・感想・評価

天国と地獄(1963年製作の映画)
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誘拐事件を通して人間の醜さが浮き彫りになる。

会社を自分のものにしたい頑固な権堂(三船敏郎)。そこに誘拐事件が発生。他人の息子のために身代金を払うか、自分の地位のために株を買うか、人間の本性を試される。部下・川西は利益のことばかり考える。誘拐された子の父親である青木は土下座して身代金の支払いを願う。誘拐事件中だと言うのに、青木以外はお金の絡んだ争いをする。

中盤からは身代金の受け渡しや、犯人捜索といった事件そのものが展開していく。そちらもちゃんと味わえた上で、その中にも、みんなの余計な打算、思惑がつきまとう。