シネラー

SLAM DUNK 吠えろバスケットマン魂!!花道と流川の熱き夏のシネラーのレビュー・感想・評価

3.5
TVアニメ「SLAM DUNK」の劇場版
としては4作目となる本作を再鑑賞。
個人的に「SLAM DUNK」劇場版の中で
一番好きな作品だ。

物語としては、
流川の後輩である水沢イチローが膝の
難病からバスケを引退する事となり、
そのラストゲームとして
湘北高校内での紅白戦に参加する
内容となっている。
過去の劇場版3作品がいずれも
花道と張り合うライバルのいるチームと
湘北が対戦する内容である為、
作品を重ねる事でのマンネリな印象も
否めなかったのだが、
本作はゲストキャラ個人を主軸にする事で綺麗に纏められていると思った。
その為、湘北メンバー全員が
目立った活躍をする訳ではないが、
流川やライバル意識を燃やす花道が
一際目立っているのは好きな要素だった。
イチローが試合中に病の膝を痛めた際の
花道と流川の激励が、
それぞれのキャラらしいと思った。
流川の無愛想で不器用ながらも
最後に見せる優しさ、
花道の試合を決めたダンクは格好良かった。

久々に見返して思った不満点としては、
全国大会直前の花道が流川に
脳天ダンクを考えたりするのは、
作中の時系列的には
違和感ある言動だとは思った。
又、物語的に目立っているのは
流川とイチローである上に、
花道はコメディリリーフ的な立回りが多い為、
そこはタイトルとの不一致も感じられた。
リョータや三井といったキャラの活躍が
薄いのも残念だ。

40分という短い時間の中でも
「SLAM DUNK」らしい熱さと青春模様
を描いている作品であり、
当時のTVアニメ版で長編の劇場版を
観てみたかったと思った。
エンディング曲である
「煌めく瞬間に捕らわれて」が心に染みる。
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