あつぼう

マッチスティック・メンのあつぼうのレビュー・感想・評価

マッチスティック・メン(2003年製作の映画)
3.8
  

主人公のロイは、極度の潔癖症で、オフィスの電話を毎朝消毒せずにはいられず、下着や靴下を小さくたたんできちんと積み上げないと気が済まない。そんな彼も、詐欺を実行している時だけは潔癖症を忘れ芸術的な手腕を発揮します。ある日、ロイの前に14歳の少女アンジェラが現われる。彼女は離婚した妻との間に生まれたロイの実の娘で、突然娘と暮らすハメになり困惑するロイですが、さらに驚いたことにアンジェラは詐欺師の弟子にしてくれと言いだします。

この映画の原作者はエリック・ガルシアで【さらば、愛しき鉤爪】という名作を書いている大好きな作家さんです。
まずそこからして期待してました。
実際映画を観てさすがエリック・ガルシアやと思うぐらい最後まで練りに練られた見事なストーリーで完璧に騙されました。
それにしても監督がリドリー・スコットってのが意外でした。爆発シーンもなければ銃撃戦もないリドリー・スコットの映画です。

ニコラス・ケイジ演じるロイの潔癖症の詐欺師って設定がいいです。
詐欺の仕事中はタバコをパカパカ吸って灰が飛びまわってるけど、そんな事さえ忘れて仕事に没頭するのが面白い。あの左目のまぶたがピクピクするのは神経質そうでした。こういう細かい所まで演じてるのは凄いと思いました。
アンジェラ役のアリソン・ローマンは演技力が抜群です。【ホワイト・オランダー】の時も、強烈な印象を与えた女優さんでしたが、今回もインパクト大です。
それにしても14歳の少女役やけど、アリソン・ローマンは撮影時23歳やったらしいです。映画の中では14歳の少女に見えてしまうのが不思議でした。ある意味これも詐欺ですね(笑)。
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