このレビューはネタバレを含みます
まあとにかく長い
その長い尺の中から色んなものを汲み取れる人が見るといい作品になるのかもしれないが、そうでない人からすると苦痛の時間でしかない
んー何処かに良いところがあったのだろうか?と考え直すもほとんどでてこない
兄が通り魔かもしくは妹がやってるのを兄が隠しているかのどちらがだろうと容易に予想がついてしまうが、その予想を裏切ることもなく、ストレートに話は進む、正直ひねりが1ミリもない
バスジャック犯人の側に深堀りでもするのかな?と思ったけどそんなことは全く無く、では被害者側に深堀るかというと、うーん、浅くないですかね?それもまた
恐らく、深い掘り下げや重い表現はしないかわりに、その分時間を使うのでそこから汲み取ってね
という制作側からのメッセージは(違うかもしれないけど)受け取れるけど、そもそもの伝えるべきことを描写しないのに、そこは空気読んでね?みたいな放り投げ方は正直どうかな?と思ってしまう
事象は並べはするけれど、この時のこの人はこう思ったからこうした、みたいなことへのアクセスは全然なかった、だからどのキャラクターにも感情移入できず
役所広司の話し相手として従兄弟を登場させたんだろうけれど、あれもまた中途半端だったようにしか思えない
基本話をかき回したり解説したりするような位置に彼しかいないからやたら喋ってる印象がある
その割に重要な要素を持ったキャラだった印象もなく、ただのスピーカーになってしまっていた
個人的な好みなのかもしれないが、従兄弟を登場させないで台詞の数が本当に極めて少ない映画として作るくらいのほうが徹底しているな、と思えたかもしれない
それくらいあのいとこの存在は中途半端だった
(どうやら他の人のレビューで知ったけど、この作品の前作にあたる作品から続けて登場しているらしい)
役所広司が兄妹の家に居着いた経緯もあまりにも強引と言うか、なぜそこにいったのか謎だし、なぜそれを受け入れたのかも謎
セピアにしている理由も謎だし、効いていないようにしか思えなかったしセピアでなくなるのもなぜかわからない(過去から開放されたのかもしれないが、それでいいのか?そんなんで)
バスジャックのシーンも閑散として迫力がなかった、いくら田舎でもあんなもんじゃない騒ぎになると思うけどなあ
あと、音声バランスが非常に悪く、人が喋っているのが聞こえないので大きくしたら逆に別の音はうるさい、みたいなことが多々あった
とにかくこんな感じでよく感じられるところはほぼなかったんだけど、評価は高いみたいね
ちょっとわからんなあ