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惑星大戦争のHALのレビュー・感想・評価

惑星大戦争(1977年製作の映画)
4.3
森田健作と池部良の新旧ダンディズム対決に始まり、開始30分で轟天号出撃はおろか金星を目指しているテンポ感。ハリウッド由来のSF映画から現在の日本のロボットアニメの王道展開への接続をまざまざと感じさせてくれる作品。しかし、親友の皮を被った宇宙人に恋人を攫われるというシリアス展開に続いて出てくる銀河帝国皇帝があまりにポップなビジュアルでなぁ……

金星着陸シークエンスのスピード感には痺れました。轟天号本当にカッコいい。あと、これは完全に余談なんですけど、異星探検の緊迫感って久々だなぁと思い返してみたら自分の感覚だとリドリー・スコットの『エイリアン コヴェナント』以来かもしれない。あの変な映画はやっぱりこうした古き良き特撮から続くSFの遺伝子を保っていたのかも。あと、轟天号のリボルバーみたいなカタパルトはたまげた。あれはデザインというか、発想の勝利。

本音を言えばある映画からの影響と音楽目当てで見たんですが、ゆるい展開も多いのに死生観は割とシビアというか、ワクワクするとこと熱いところが交互にきて最後の轟天号の戦いに至っては感無量でした……一本のSF映画としての完成度がすごい。楽しかった。
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