炭酸煎餅

惑星大戦争の炭酸煎餅のレビュー・感想・評価

惑星大戦争(1977年製作の映画)
2.6
「宇宙からのメッセージ」と並んでの、「スターウォーズ」米日公開時差を利用した便乗映画のもう1本。
とはいえこちらは過去作「海底軍艦」を宇宙物に翻案した感じで、スターウォーズのモドキ的な風合いは薄いというか無いと言っていいくらいかなと思います。(というか「宇宙戦艦ヤマト」寄り?)

物語は各地でのUFO騒動と大規模な通信障害という不可解な現象に始まり、やがて外宇宙からの侵略者の影がちらつき始めてその存在が明らかとなり、以前一旦建造中止されていたスーパーメカ・宇宙防衛艦"轟天"が完成に至り、敵の前線拠点へと出撃して戦う、というまあ定番的なもの。

地球側の組織設定や衣装・セットはイメージビジュアルの印象に反して意外にもリアル志向で、敵の正体が判然としない内の展開はSFチックで綿密に進めている感じだったんですが(敵が戦前あたりの冒険小説にいそうな緑塗り人間なのは置いといて)、轟天が出撃してからはそっちの敵側のリアリティラインに合わせたように急に展開も状況描写も緩くなってイマイチ盛り上がりきれないまま終わってしまったのが物足りない感じでした。

しかし「宇宙からのメッセージ」と2本観て思ったんですが、こんな特撮映画でも急に言って数ヶ月で撮れるもんなんだなあ……とか妙な感心をしてしまいました。
炭酸煎餅

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