このレビューはネタバレを含みます
黒澤明×仲代達矢
戦国時代、武田信玄の死に対して影武者で敵味方を欺く苦労を滑稽に描いた作品。
本作品が好きな人には申し訳ない。
辛口のコメントとなります。
全体的悪くはないと思うが、3時間の超巨編。そんな中、序盤は暗くて静かな演出が多くて、正直退屈してしまう。
長時間の作品は退屈させてしまうと致命的。また「七人の侍」のようにワクワク感が押し寄せることが無かった。
担ぎ上げられた影武者で凌ぐことができるのか?
という構想がとても良いが、物語に驚くような展開には至らない印象だ。
側室との宴や武将の会議で、上手く騙せるかが楽しめたが、その辺りが一番良かった。
クライマックスの長篠の戦いは、次々と突進する馬が倒れる演出をイメージしていただけに残念。(なかなか難しいとは思うが、、、)
馬が力尽きるような演出は良かったが黒澤監督のコメントによると麻酔を使ったらしい。
一方、コッポラは「ゴッドファーザー」で本物の馬を使い、血だらけの馬の首がベッドに横たわる演出をしていた。動物を愛する者からのバッシングの声にも負けていなかった。
勝新太郎が主役だったらしいが仲代達矢で良かったと思う。世界のクロサワのネームヴァリューで作品の評価が高くなってしまっていると思う。